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おやすみプンプン12巻 感想


おやすみプンプン第12巻の感想です。

おやすみプンプン12巻 感想_e0131985_042097.jpg


次号完結という事で、いやいや、ついにプンプンも終わりですか。
前巻で大きく物語が動いて、実質プンプンは「」の方向まっしぐらが確定で、
今回の巻は、想像以上でも以下でもない、まさに「逃避行」でした。

ただ、そんな絶望的な状況化でも、南条さんやその他のキャラの登場により
何だかプンプンにも幸せが訪れるのではないか?と期待してしまうところもあり、
最終巻は予想が尽きません。というより「何をもって最終」なのかが正直わからない!!


プンプンの「自分で自分を追い込む姿」という負の構図は、
太宰治の「人間失格」の葉蔵と似ているところがあり、久々に太宰を読みたくなった。

ただ葉蔵と比べて、プンプンの方は「周りの環境には恵まれている」と思う。
もちろんこの作品で出てくる出来事は常に陰鬱で、負の方向へ描くけれど、
思い返してみると、負の方向へ進んだ原因はほとんどプンプンの思考が原因だ。

周りの環境や、出会い、運命には悪い部分もあったけれど、
今のどうしようもない状況に追い込まれた原因は、ほとんどがプンプンだと思う。


この作品の大筋は「プンプンの成長物語」だったと思う。
けれど今は、そんな生半可な物語では無くなってきている。

この物語にとって何が「正解」で、何が「不正解」かはよくわからないけど、
自分はこの「負の物語」を、以下の判断で解釈していこうと思う。

この物語にとって・・・

悪い終わり方」は・・・
プンプンの負の思考によって、自身は生きながらえて
他人を不幸、または死に追いやってしまうこと。

良い終わり方」は・・・
プンプンの負の思考によって、自身を不幸・または死に追いやって
他人には不幸や死に追いやることがないこと。

どちらでもない終わり方」は・・・
プンプンの負の思考によって、自分も他人も不幸・死に追いやって
またはその逆で、自分も他人も不幸・死に追いやらないこと。

ここで言う「良い」「悪い」は、あくまで客観的な意味であって
作品としての「良い」「悪い」ではない。作品の良し悪しは、それこそ人それぞれ。


先に挙げた人間失格では、葉蔵は妻と入水自殺をして、自分だけ生き残る。
自身の負の思考で、自分が助かり、他人を亡くすのは、最低な事だと思う。


プンプンは今、間違いなく「負の方向」に突き進むのだけれど、
やはりそこには「弱さ」しかなく、「強さ」を垣間見ることができなかった。

最後の最後に「強さ」を見せるのか、それともこのまま「弱さ」で進むのか。
そんな部分に注目をして、この作品の最終巻をゆっくりと楽しみたいと思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

個人的にはここまで来たら「悪い終わり方」で、
愛子ちゃんと共に逮捕されるも、自分だけが助かり、南条さんと結ばれるというのが
かなり最低で、この作品にとっては「良い終わり方」ではないかと思う笑。

プンプンだけが不幸になるか、または死ぬというのは「良い終わり方」。
それでもこの作品にとっては、なんてことのない「悪い終わり方」な気もする。

それ以外はもう全部「どちらとも言えない終わり方」。


プンプンの「優柔不断」「負の方向」を見続けてきた自分にとっては、
今更になって「強さ」を見せるとは思えない。さて、どうなるか。最終13巻・・。

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by anagogogogo | 2013-07-04 01:45 | ■ マンガの話

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